学生将棋日記(平成11年7月)
7月3日
- 久々に学館の
東大将棋部の研究会に出席。
しかし、
三角も書いていますが、
人の集まりが悪いですな。シーズンオフとはいえ、どうかと思いますが。
- で、渡辺(2年)と部内B級順位戦。渡辺の四間飛車に対し、
7七角〜6八角で飛車先突破を狙おうとするも、勘違いで失敗。
まあそれでも難しかったんですが、秒読みで壊れて結局負け。だるい。
7月6日
- 全日プロの高田尚平五段−山田敦幹朝日アマ名人(
早大OB)
戦は高田五段勝ちですか。
- 私の周りでは「山田さん有利」「次の高橋九段戦が楽しみ」
という声が多かったのですが、独特の序盤作戦を使う高田さん相手では
山田さんは棋風的にやや相性が悪かったのかもしれません。
- しかし、私も普通なら当然山田さんを応援するんですが、
高田さんも麻布のOBなので奨励会時代から応援していたので、複雑な気持ちです。
- 河出書房新社の将棋シリーズ第四弾(最強将棋塾としては第三弾?)、
谷川浩司九段著の「将棋新理論」を購入。
この本は前の3冊に比べ私の周りでは評判が悪かったのですが…
まあ確かに少し落ちますかね。
- 個人的には、実戦例のところで半端に手順を解説するより、
もっと思い切って各駒の働きに絞って解説してほしかったです。
- ところで、こういうどう指すかという考え方を解説した
初級者〜中級者向けの本って少ない気がしますね。結構需要はあると思うんですが。
7月10日
- コンピュータ将棋協会
(CSA)の例会に参加。
来年のコンピュータ将棋選手権は3日制になることが決まったようです。
- しかし、年々参加チームも増えていますから、そろそろ現在のような
「無審査で参加OK」というのも限界かもしれませんな。
- しかし、どんな審査方法がいいですかね。
「あるプログラム(公開される)に1回でもいいから勝てばOK。(棋譜を送ること)」
なんてのが案の一つとしてあるんですが。
7月11日
- 学生強豪が多数出入りしている
将棋倶楽部24に初挑戦してみました。
- 今まで、大学ではやる気しないし(さすがに研究室でやるのはちょっと…)、
普段家に帰るのは深夜だし、土日はほとんど家にいないし、
でやる機会がなかったんですが、この日は久々に家でゆっくりできた日なので。
- で、段位は、
東大や
慶應のレギュラーでも三段の人がいる、というくらい厳しいようなので、
とりあえず二段としてみました。(それでも高めかも)
- それで3局ほど指したんですが…
1局目は中盤で操作ミスで飛車をただ取られて負け。
2局目は3級の人に勝ったものの、3局目は初段の人に相振りで負け。
- うーん、もっと鍛えなければいけませんな。
7月17日
- 今日・明日と
東大将棋部のOB合宿。場所は千葉県の養老渓谷・
滝見苑です。
- 若者(H4以降入学+樋田さん)は東京駅に集合して一緒に行きました。
しかし、現役生が(堀井を除いて)
4人だけというのは寂しい限りですな。
- なんか最近、将棋部に対する帰属意識というか、
そういうのが薄れてきている気がするんですが。
- さて、行きの電車の中で樋田さん(H4卒)に「塚田詰将棋代表作」(日本将棋連盟)
を貸してもらいました。で、宿に着くまでずっと解いていたんですが、
周りからずっと「早く次のページへ行け」とプレッシャーをかけられて大変でした。
- 宿について昼食を済ませると対局開始。初戦は林忠一郎さん(H2卒)と。
相振りで、序盤でチャンスを逃し負け。
- 2戦目は苦瓜さん(H3卒)に勝ち、3戦目は志田さん(H6卒、現
富士通)と。相振りがなんとなく嫌だったので、
▲7六歩△3四歩▲2六歩△8四歩という出だしから▲6六歩として、
以下風車右玉にしてみました。
- この将棋は中盤で一方的に飛車が成り込める展開になり、
終盤玉頭から反撃に来られたものの最後は会心の23手詰読み切りで勝ち。
いや、いい気分でした。詰将棋の効果が出ましたか。
- その後宴会までの2時間くらいは散歩。最初は滝を見に行こうとしたんですが、
増水していて進むのがだるそうだったので断念。
- で、けもの道を探検したりしていたんですが、結局何も得られず。
まあ運動にはなったので良しとしますか。
- その後宴会があり、
さらにその後は部屋で適当にだるだるしたり今村に駒音の原稿を書かせたりしていましたが、
午前2時くらいから堀井・石川がはまっている?
(先月の国際将棋フォーラムでルールを覚えたらしい)チャンギ(韓国将棋)に挑戦。
(ルールは
こちらなどをどうぞ)
- まず初戦は市川(1年)。お互い初対局ということで手探り状態でした。
で、市川は市川らしく将(いわゆる玉)の周りに駒を集めて穴熊、
とかやってたんですが、象で王手をしたらどうもそれが防げなくて勝ち。
- 2、3戦目は山本(同期、H10修士)。包を存分に使って、
駒得を重ねて勝ちました。気持ちよかったです。
普段私の(将棋の)対戦相手はこういう気分を味わっているわけですな。
- そして4戦目はチャンギ歴1か月の(私から見れば)ベテラン石川(H7入学)。
序盤駒得するも飛車にあたる駒をただ取られて負け。
- しかし、何分不慣れなゲームなので投げ時がつかめず、
結局朝6時までかかってしまいました。眠いっす。
7月18日
- 寝不足のせいか頭痛がしてだるかったですが、とりあえず朝から将棋。
- 4戦目は伊藤圭さん(H5卒)と。1年の春、
古新戦最終局で負けて
全勝を献上したという思い出があるんですが、ここでは中盤で大きく駒得して勝ち。
- ここまで3−1と望外の好成績です。ちなみに石川はここまで1−3。にやり。
- 最終局、5戦目は小舞さん(H4卒)と。相振りで負け。残念。
- ちなみに優勝は4−1の松田一彦さん(H元卒)でした。
- 帰りは金子タカシさん(H60卒)の車で、
東京湾横断アクアラインを通って横浜駅まで送ってもらいました。
確かに電車よりはるかに速いです。
- ただ、個人的に車は苦手なので、
欲を言えばアクアラインには電車も通ってほしいところですな。
7月20日
- ホームページ一部移転に伴い、久々にホームページ大整理開始。
といってもリンクの整理とかが主ですが。
- リンクにしても、他に充実したリンク集
(一つだけあげると例えば
ここ)もあるので、
最近はほとんど依頼のあったところだけリンクに加えて、
あとはたまにメンテナンスをする、という感じですね。
- ところで、最近また大学関係ページが増えているようです。
今月だけで、
日大理工、
新潟大、
くるくる掲示板、川合研掲示板
といったところができていますし。
- ちなみに、くるくるというのは、
下山
(
東大3年)、馬上君(
明治3年)、清水上君(明治1年)
をはじめ各地区の20代前半あたりの学生系強豪のグループで
今年から社団戦にも参加しています。研究会もやったりしているようです。
- 一方、川合研というのは、伊藤陽平君(
東工大3年)、
塩津君(東海大H11卒)、大湊君(
日大H11卒)、
高橋常幸氏(日大3年)、岡安君
(早大4年)
など、東早慶以外の関東の大学の強豪+早稲田の一部のグループです。
こちらはその名の通り研究会メインでしょうか。
7月22日
- 「塚田詰将棋代表作」(日本将棋連盟)を購入。
- 一つにはOB合宿の帰りに借りていたこれを樋田さんに返す時に
「残りは買って解きます」と宣言したため、一つには今度の日曜の社団戦対策のためです。
- 社団戦初日は学会と重なって出られなかったので、
僕にとっては今度の日曜が今年の社団戦初対局となりますが、
今年こそはチームに迷惑をかけないようにしたいですな。
- 夜、堀井・東野・
大野さんと軽く飲む。堀井も就職して大変そうですな。
7月23日
- 昼休み、学生部センターでの遊び将棋で室谷(4年)・高橋(4年)に連勝。
- 普段さっぱり勝てないんですが、詰将棋効果がでましたか。
- ところで、4月2日
に書いたプロ野球予想ですが、前半戦を終わったところでは、
セントラルの方は
中・巨・横・ヤ・神・広 → 中・巨(5.0)・横(9.0)・神(11.5)・ヤ(11.5)・広(14.0)
(カッコ内はゲーム差)
でほぼ的中。阪神が落ちてきたのでだるいところではありますが。
- パシフィックの方は
ロ・西・オ・近・ダ・日 → ダ・西(5.0)・ロ(5.5)・オ(6.5)・近(7.0)・日(12.0)
…うーん、王監督を信用していたんですが。
まあでもそれ以外はわりと当たっていなくてもなさそうな。
- 昨日の飲み会で、「最近のプロ野球は誤審が多いねえ」という話をしていたんですが、
昨日も巨人−中日戦で田中審判の明らかな誤審
(ダイレクトで取っているのに取っていないと判定)があったようで。
- 広島−横浜戦の真鍋審判etc. のホームランをファールと判定、
とか阪神−巨人戦の杉永審判のメイの例の判定とか、
最近の状況は目を覆うばかりですな。
こんなんではプロ野球に対する興味が薄れてしまいます。
- もう「審判員は能力向上のために努力しています」とかいう口上は聞き飽きました。
そんなことは当然なので、なにか具体的な対策を取ってほしいものです。
例えば審判6人制に戻すとか、部分的にVTRを導入するとか。
- というわけで「
セントラルリーグ誤審抗議の会」のページをどうぞ。
- この問題で気をつけないといけないのは、「巨人ひいき」にとらわれず、
まず「審判の能力向上」(場合によってはVTR等の助けを借りてでも)
に話を絞ることですな。確かに巨人有利に見える判定もありますが、
とりあえずそういう主観的なものをいれると話がややこしくなるので。
7月24日
- 久々に土曜に家にいたので、プロ野球のオールスターでも見るかと思ったんですが…。
- 話には聞いていましたが、テレビ朝日の野球中継はひどいことこの上ないですな。
一例をあげれば、パ・リーグの打者が打席に入っても名前の表示すらしないし。
- あまりにも見るに堪えないので早々にテレビを消してラジオで聞くことにしました。
- 「
テレ朝野球中継反対同盟」なんてのができるのも当然ですな。
- 野球ニュースに関しては、民放の中では結構いい部類に入るんですが。
7月25日
-
社会人団体リーグ戦2日目。私は3部リーグの東大パイナップルで出場しています。
- 初日は人集めに苦労したようですが(私も学会で出られなかった)、
今日は結構人がいるようです。
- チームのゼネラルマネージャー?正永(平成9年卒)
もわざわざ休みを交換してもらって来ていますし、高田(平成9年卒・姫路勤務)
も夏休みを利用して来ていますし。
- また、今村(H7入学)、石川(H7入学)といった現役も来ています。
- さて、東大パイナップルはここまで3−1とまずまずの成績。
初戦は蒲田オールディーズと。上條(平成8年卒)
が女流アマ名人の棚田さんに勝つなど6−1勝ち。なお、私は出ませんでした。
- 2戦目は
日大理工が相手。私は七将で出ました。
- 例によって三間に振ったところ、急戦を仕掛けられ、
受け間違えて以下きっちり一手負け。
チームも下位が崩れて2−5負け。非常にだるいっす。
- 3戦目は千葉大学OBと。私はクビ。チームは4−3勝ち。
- 4戦目は埼大OBと。
私はGM正永に「次負けたらもう次回以降出しませんから」と脅されつつ七将で出場。
- 私は後手番で、▲7六歩△3四歩に▲1六歩と突かれたんですが、
気にせず三間飛車に。
- で、右四間をされ、以下いろいろあって図の局面に。
-
- ここでほとんど考えず△7八銀と打ったんですが、▲7六銀とされて長考。
こんなんで受かってるんですか。恥ずかしいですな。
- 以下△6五金▲7七玉△8九銀不成と進んで、以下もたもたしたもののなんとか勝ち。
- チームも5−2勝ち。責任を果たせてほっとしました。
- なお、高田とかに「どうせ対戦相手のことを調べて日記に書くんでしょ」
とか言われましたが、結局わからず。
- さて、チームはこれで6−2で4位につけています。1・2位が無条件昇級、
3・4位が2部との入替戦なのでまずまずの位置ですか。
- なお、2日目は遠田さん(平成8年卒)が貫禄の4連勝。
石川も千葉大OBの柴田氏(現役時代東野(現M2)を破る)を破るなど3−0で、
東野に「強いですな」と言われてました。
- なお1部のオール東大の方は、2日目は樋田さん(平成4年卒)・
篠田さん(平成4年卒)を欠く苦しい布陣ながら、ここまで4−2のようです。
7月28日
- 今年のプロ野球シーズン(
阪神タイガースの)
もほぼ終了し、これからは高校野球の季節、ということで、
大学に行く途中で横浜スタジアムに寄って
高校野球神奈川県大会準決勝を観戦。
- 第1試合は横浜−桐蔭学園の事実上の決勝戦と言われるカード。
昨年の横浜は圧倒的な力を誇っていましたが、今年の横浜は投手力がいまいち
(昨年の夏の準決勝の明徳義塾戦で6失点のピッチャー2人が主力)
ですし、今年のチーム力は桐蔭の方が上ですな。
- 試合の方は中盤点の取り合いになりましたが、
8回裏に桐蔭が4点取って突き放し、10-5で勝利。
- 第2試合は桜丘(横浜市立)−桐光学園。
こちらのブロックはあまり有名校がおらず、こういうカードになっています。
- といっても桐光は昨年も東神奈川大会決勝に行ってるんですけど。
あと、桜丘は現横浜ベイスターズ
の阿波野投手の母校として一部で有名です。
- 桜丘はピッチャーがいいという評判でしたが、なるほどいいですな。
それにセカンド・ショートの守りもいいですし。
- 打線も劣るといわれてましたが、
3回までに7犠打とバントをきっちり決めてきますし、まとまったいいチームです。
- 結果は桜丘が4-1で勝ち。
- これで明日は桐蔭学園−桜丘となりました。予想としては10-2くらいで桐蔭かな、
というところなんですが、桜丘がどこまで食い下がれますか。
7月29日
- 昨日に引続き、大学に行く途中で横浜スタジアムに寄って
高校野球神奈川県大会決勝を観戦。カードは桐蔭学園−桜丘です。
- ですが、1回裏、桐蔭学園が1安打3失策でいきなり4点を先制。
得点力の低さをこれまで堅い守りで補ってきた桜丘にとっては
いろいろな意味で致命的ですな。
- というわけで以下ワンサイドゲーム、
16-3で桐蔭学園が2年ぶり6回目の甲子園出場を決めました。
- しかし、序盤は桜丘がエラーを連発して、一時は2ケタ失策も期待してしまいました。
中盤以降、少々失策っぽいものでも安打と判定されるようになって結局8失策
(スコアボードでは。記録では7失策?)で終わりましたが。
- それにしても、高校野球は試合展開がスピーディーでいいですな。
プロ野球ももっと努力してほしいものです。
- しかし、日射しが強くて顔と手がむちゃくちゃ焼けて痛いっす。
7月31日
- 姫路勤務の
高田(H5入学、H11修士)が夏休みでこっちに戻ってきているということで、
久々に堀井・山本・
私(以上H4入学)・高田の4人で三麻。
- 堀井・山本・高田の三人は朝7時に高田馬場に集合とのこと。
みんな社会人になって三麻を打てる機会が減ったからなのか、気合が入っていますな。
- まあ、午前中から打って徹夜はしない、というのは健康的で私も賛成なんですが。
- しかし朝7時からとは、なんというかある意味すばらしいですな。
ここ
の人々には負けるかもしれませんが…。
- ちなみに私は馬場まで遠いので(始バスに乗ってもそんな時間には間に合わない)、
許してもらって午前10時頃到着。
- 着いてみるとちょうど高田が国士をあがったところでした。
で、私が来るまで役満数レースをやっていたようで、高田1、
残りの2人0で高田が+150Pせしめた模様。
- さて、ここで一旦精算が行われ、改めて4人で1人ずつ休みつつ勝負。
最初私が飛び出したものの、
途中から失速してマイナスになり、代わって堀井と山本が浮上。
しかし夕方頃から私が再び浮き始め、最後堀井が失速して0付近まで落ち込む、
という展開でした。ちなみに高田は終始沈みでした。
- で、堀井が午後7時頃帰るということになっていたので、そこで再精算。
本当は「東野(現M2)が現れたら精算」ということだったんですが、
結局東野は現れずでした。
- さて、気分を一新してここからは山本・高田・私の3人の勝負。
ええと、再び高田が沈みでしたか。(よく覚えていない)
- で、結局午後10時過ぎに解散となりました。私は約1万円の浮き。
いや、堪能しました。
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