最近の関東リーグは、基本的に、本命早稲田・対抗東大で、そこに
慶応がどうからんでくるか、という展開である。
総合力では早稲田がややリードしており、東早慶がつぶしあって
(あるいはそれ以外の大学に負けて)勝数勝負という展開になれば
早稲田がかなり有利。そこで、東大・慶応にとってはとにかく勝点を
落とさないことが要求されるであろう。
関東の主要大学の戦力分析です。主要メンバーのところの前の記号は 私見によるランク付け(S、A、B、C…の順)、カッコ内の数字は入学年度です。 (敬称略)
注:ランク付けは、平成9年11月6日当時の私の印象によるものです。 これ以降の戦績は考慮に入れておりません。
主要メンバー:
S 久保本晃夫(06) A− 今村 充(07)
S 杉原 徹(06) B 松本 博文(05)
S 堀井 淳之(04) B 落合 好光(07)
A+ 東野 徹男(06) B 石川 淳浩(07)
A− 下山 知徳(09) B 菊池健太郎(08)
かつて王座戦5連覇(平成3年〜7年)を達成した東大も、その原動力となった
平成4年入学組が卒業・引退してからは、優勝まであと一歩届かない。
久保本、東野、そして復活した堀井と上位3枚は(今秋は杉原は不出場)
早大と比べても遜色ないと思うが、松本、落合、石川ら下位陣がやや薄く、
安定感に欠けるのが難点。
主要メンバー:
S 林 隆弘(07) A− 川合 仁(07)
S 細川大市郎(08) A− 片山 正毅(07)
A 古土井 聡(06) A− 安芸 泰宏(06)
A 清水 俊宏(06) B 鎌田 俊一(07)
A 岡安 玲士(08) B 阿部 正範(07)
平成8年春以降、団体戦では今年夏の全国オール学生団体戦以外
全て優勝という黄金時代を誇っている。
戦力的には、林君、細川君の高校名人2人を筆頭に、中堅の古土井君、清水君、
岡安君も強力。さらに、下位陣も層が厚い上に安定感があり、A級下位校
相手なら平均して6勝できる力を持っている。
主要メンバー:
S 河原 慶(07) B 滝澤 康夫(05)
A 関向 邦人(06) B 古田 龍生(09)
A 高橋 健郎(07) B 町田 健太(07)
A− 北川 直哉(08) B 高野 卓大(08)
B 任田 有孝(09) B 網仲 史文(06)
ここしばらく優勝からは遠ざかっているが、東早慶で3すくみになって
東早のうち慶応に勝った方が優勝、ということが2回に1回くらいは起こるので、
優勝争いのカギを握っているチームであることは間違いない。
戦力的には、上位、中堅、下位とも東大・早大とくらべてやや安定感に欠け、
東早以外の相手に勝点を落とす可能性も結構ある。しかし、東早との
直接対決においては、普通に勝つ力も十分ある上、メンバーが固定されて
いることが多い東早に比べ、慶応は六、七番目の選手をいろいろと入れ換える
戦略をとってくる(慶応にとっていい当たり方を選べる)こともあり、
勝機は十分にあるはず。したがって、下位校に取りこぼしをしなければ
優勝も十分狙えると思う。
東早慶以外には優勝の目はほとんどないが、平成7年頃とくらべれば
差はやや縮まっており、東大や慶大が東早慶以外に勝点を落とす可能性は
十分にある。また、東早慶のうち、それ以外の5校から一番勝数を稼いだところが
優勝することが多いということもあり、リーグ戦初日、2日目の東早慶と
それ以外との戦いぶりは、優勝の行方を占う上で非常に重要である。
また、例年、A級残留争いも白熱したものとなる。個人的に、
上位校にとって嫌な順は日大、明治、中央、千葉、東工というところかと
思うが、残留をかけた直接対決でどういう目が出るかは予想がつかない。
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