学生名人戦は、全国各地区から選抜された32人によるトーナメントで、
年1回開催されます。(なお、学生の全国大会は、他に12月の十傑戦
(学生王将戦)と1月の全国オール学生選手権があります。)
ちなみに、後援は朝日新聞社でして、決勝の棋譜は朝日新聞に
掲載されます。
それでは、トーナメント表です。左のは、私の個人的見解による ランク付けです。(ただしAランクの人のみ表示)
A+ 林 隆弘(早稲田大2)--+ |林--+ 甲斐 光洋(熊 本 大2)--+ |杉 | --+ A 杉原 徹(東 京 大3)--+杉 |原 | | --+ | A 有川 大輔(九 州 大4)--+原 |近 | --+ 谷口 崇(金 沢 大4)--+近 |村 | | --+ | | A− 近村 一輝(立命館大3)--+村 |近 | | | --+ | A 岩田 裕介(関 西 大4)--+岩 |村 | | --+ | 稲吉 徹(北海道大3)--+田 |近 | --+ A− 豊島 英(早稲田大4)--+豊 |村 | | --+ | | 奥村 晋平(名 市 大3)--+島 |豊 | | | --+ | | A− 永峰 登(大 阪 大2)--+永 |島 | | | | --+ | | | 細川 研(名 市 大2)--+峰 |豊 | | | --+ | 高田 光俊(北九州大3)--+高 |島 | | --+ | | A− 関向 邦人(慶 応 大3)--+田 |久 |4 | |保--+位 | 石黒 未器(香川医大4)--+久 |本 | |保--+ | A 久保本晃夫(東 京 大3)--+本 | |近村 一輝 佐々木一範(鳥 取 大3)--+ |(立命館大3) |沖--+ | 沖 竜作(関 西 大4)--+ |阿 | | --+ | 阿部 太郎(神 戸 大3)--+阿 |部 | | | --+ | | 清水 俊宏(早稲田大3)--+部 |阿 | | --+ | 芹田 修(立 教 大2)--+芹 |部 | | | --+ | | | 嶋原 健(東 北 大1)--+田 |冨 |3 | | | --+位 | | A− 冨樫 尚寛(名古屋大3)--+冨 |樫 | | | --+ | | 宮坂 浩二(広 島 大4)--+樫 |中 | | --+ A 石井 豊(東 海 大4)--+石 |村 | --+ | 臼井 哲(広 島 大3)--+井 |中 | | --+ | 中村 圭吾(京 都 大4)--+中 |村 | | | --+ | | 中川 貴幸(青 学 大2)--+村 |中 | | --+ 遠瀬 龍二(弘 前 大1)--+岩 |村 | --+ | 岩井 真一(東 海 大2)--+井 |岩 | | --+ 笠原 直樹(札 幌 大4)--+一 |井 | --+ 一木 尉人(金 沢 大4)--+木有力選手と上位進出選手の簡単な紹介をしておきます。
・林 隆弘(早稲田大2・静岡県常葉学園橘高校出身) 昨年度学生名人、全国オール学生優勝、今年度朝日アマ挑戦者。 高校選手権優勝、関東学生名人各1回。アマ戦の静岡県代表多数。 今回の本命だが、不調説もあり。 ・杉原 徹(東京大3・島根県松江南高校出身) アマ名人戦・アマ竜王戦島根県代表、関東学生準名人、中学生準名人。 ・有川 大輔(九州大4・確か九州出身) 昨年度学生準名人、一昨年学生準王将。アマ名人戦4位(確か)。 ・近村 一輝(立命館大3・青森高校出身) 高校選手権準優勝。 ・岩田 裕介(関西大4) 一昨年学生王将。学生準王将2回。 ・豊島 英(早稲田大4・東京都立荻窪高校出身) 昨年度学生名人戦3位、早大前主将。今年度全日本学生将棋連盟委員長。 ・永峰 登(大阪大2・大阪府高津高校出身だと思う) ・関向 邦人(慶応大3・東京都桐朋高校出身) 関東オール学生最強者戦優勝、高校選手権団体準優勝。慶大現主将。 ・久保本 晃夫(東京大3・広島県広島工大附属広島高校出身) 東日本名人2回、関東学生準名人2回、週刊将棋ジュニア選手権 高校生の部連覇。 ・阿部 太郎(神戸大3・福島県出身) ・冨樫 尚寛(名古屋大3・大阪府西宮高校出身だと思う) 今回は半ズボンで対局していました。 ・石井 豊(東海大4・福島県磐城高校出身) 関東学生名人3回、一昨年学生名人戦4位、十傑戦4位。 アマ戦福島県代表、神奈川県代表多数。 ・中村 圭吾(京都大4・千葉県立千葉高校出身)最後に結果の感想などを。
まず抽選ですが、この偏り方は結構すごいものがあります。 優勝候補は上半分に集中しました。特に上4分の1は濃いブロックです。
1回戦、杉原ー有川戦という好カードがありましたが、杉原勝ち。 その他、有力選手はほぼ順当に勝ち進みました。
2回戦、上のブロックでは有力選手の激突が見られました。
また、久保本は中盤早々銀損になり、やがて飛車角損になって全駒ペース
でしたが、なぜか一手トン死で勝ってしまいました。
一方、下のブロックでは石井君が中村君に横歩取りで六十数手で敗れました。
これにより、下半分では大本命が消えて混戦になりました。
3回戦、豊島ー久保本戦では豊島君の▲2五桂打(3七に桂がいる)
△同桂▲4五桂 という 継ぎ桂〜はね違い のすごい攻めが炸裂し、
一部で話題になりました。
また、昨年度準名人、名人と連破してきた杉原は、力尽きたか
近村君に敗れました。
準決勝以降はトーナメント表の通りで、立命館大の近村君が優勝しました。
#しかし個人的には今回の展開はなんか納得いかないです。特に下半分は。
#私が関西の状況を良く知らないせいもありますが…。
#まあ、32頭立てのレースでは何が起きてもおかしくない、ということでしょうか。
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