結果は次の通りです。
予選(2勝通過2敗失格) 1回戦(左が勝ち) 林 隆弘(早稲田大2) − 臼井 哲(広島大4) 長和 徹(北海道大4) − 竹内 哲也(立命館大4) 鈴木 勝裕(秋田高専5) − 鰐渕 啓史(立命館大1) 甲斐 光洋(熊本大2) − 松尾 恭裕(岡山大1) 早川 俊(新潟大4) − 堺 和貴(名古屋大4) 東野 徹男(東京大3) − 古土井 聡(早稲田大3) 久保本晃夫(東京大3) − 山田 洋次(立命館大4) 石井 豊(東海大4) − 近村 一輝(立命館大3) 2回戦(左が勝ち) 3回戦(左が勝ち) 林 − 長和 竹内 − 臼井 山田 − 早川 鈴木 − 甲斐 鰐渕 − 松尾 鰐渕 − 竹内 東野 − 早川 古土井 − 堺 石井 − 甲斐 久保本 − 石井 山田 − 近村 長和 − 古土井 決勝トーナメント 東野 徹男(東京大3)----+ | 山田 --+ 山田 洋次(立命館大4)--+ | | 林 --+ 林 隆弘(早稲田大2)--+ | | | 林 --+ | 鰐渕 啓史(立命館大1)--+ | | 久保本 晃夫 長和 徹(北海道大4)--+ | (東京大3) | 石井 --+ | 石井 豊(東海大4)----+ | 久 | | 保 --+ 久保本晃夫(東京大3)----+ | 本 |久保本--+ 鈴木 勝裕(秋田高専5)--+ 学生王将 久保本晃夫(東京大3) 6位 鈴木 勝裕(秋田高専5) 2位 林 隆弘(早稲田大2) 7位 鰐渕 啓史(立命館大1) 3位 石井 豊(東海大4) 8位 長和 徹(北海道大4) 4位 山田 洋次(立命館大4) 9位 近村 一輝(立命館大3) 5位 東野 徹男(東京大3) 10位 堺 和貴(名古屋大4)まず、予選から。優勝候補のうち、近村学生名人と早川さんがくじ運悪く 予選落ちとなりましたが、他はほぼ順当な結果となりました。
本戦1回戦は林−鰐渕戦が注目カードでした。林君は静岡・常葉学園橘高出身、
学生全国タイトル三冠のうち学生名人・全国オール学生選手権の二冠を既に
獲得しているほか、高校選手権優勝、東日本学生名人、関東学生名人、朝日アマ
名人戦挑戦権獲得など数多くの実績を持つ超強豪です。一方、鰐渕君も北海道・
小樽桜陽高校出身で高校選手権優勝1回、準優勝1回、高校竜王戦優勝などの
実績を持ちます。
この一戦は相振りから鰐渕君が必勝となるのですが、寄せに入って大きく
乱れます。それでもまだ鰐渕君が優勢でしたが、簡単な3手詰を逃して
ついに逆転。終局後の感想戦は両者無言で終了、その後鰐渕君はよほど
悔しかったのか柱を殴っていました。
準決勝は林−山田戦(山田洋次君は静岡・浜松西高出身、高校竜王、 関西学生名人4回など)、石井−久保本戦となりました。石井君は福島県 磐城高校出身、関東学生名人4回。全国大会でも常に優勝候補にあげられるの ですが、各大会で計4回準決勝で敗退と、準決勝が鬼門となっています。 一方の久保本は広島工大附属広島高校出身、週将ジュニア選手権高校生の部 2連覇、東日本学生名人2連覇、関東学生準名人3回などの実績があります。 しかし、関東個人戦では決勝で3回とも石井君に敗れており、全国大会で 借りを返したいところです。
結局、準決勝は林君と久保本が勝ち、決勝は7年ぶりの関東対決となりました。
このカードは久保本の方が相性が良く、ここまで4−2とリードしています。
そしてこの決勝戦も久保本が制し、関東から、そして東大から3年ぶりの
学生王将が誕生しました。
(将棋の内容は……週刊将棋や近代将棋に棋譜が載るはずですので、
そちらをどうぞ。)
学生女流名人の馬場さんも早稲田の部員ですから、辛うじて早稲田の3部門制覇を 阻んだというところですか…。
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