学生将棋日記(平成11年12月)
12月3日
- 日記10000Hit達成。どうもありがとうございます。
- DeepBlue vs. Kasparov の対決についてカスパロフ側の人が書いた
「人間対機械」(毎コミ、かなり前に出た本)を今頃読む。
- まあIBMに対し敵意がかなり感じられる文章なので、
内容についてはある程度割り引いて考える必要があると思うんですが、
相手の弱点を突こうといろいろやりすぎてかえって自滅したという印象でした。
- しかし、なんか「とにかく相手に勝とう」という気持ちが強くて、
「盤上の真理の追求」みたいなものは全然感じられませんでした。
これが将棋とチェスの違いなんでしょうか。
12月4日
- 研究室関係で奈良まで日帰り。新幹線の中で新しい
将棋世界を読む。
- 佐藤紳哉四段の文章…普通免許って何tまで運転して良かったんでしたっけ。
忘れてしまいました。
- 藤森女流二段の文章…出てくる「妹」も高校選手権優勝してませんでしたっけ。
12月5日
- 疲れていたのでマグロ大会は見送り。
- 夜
掲示板を見てみると、市川(1年) がB級優勝だそうで。うーん。
12月6日
- 江藤が巨人入りだそうで。
- いろいろ思うところはあるんですが、感情を将棋部的表現でストレートに表すと
「だりー、プロ野球つまんねー」というところでしょうか。
12月8日
-
掲示板では、
調布将棋センター掲示板も巻き込んで?マグロ大会に端を発する議論が花盛りです。
- こういう議論には血が騒ぐので私も思わず長文を書き込んでしまいましたが…。
12月11日
- 研究室関係で飲み会。研究室に泊まる。「帰る手に悪手なし」(篠田さん)
を改めて実感。
12月12日
- 朝、研究室で目覚める。近いので平成最強に行こうかとも思いましたが、
とても将棋を指せるような体調ではなかったので回避。
- で、体を休めて夜は
東大−慶應24対抗戦の打ち上げ。
-
慶應側のメンバーは藤原さん(03)・足立(04)・村中(04)・関向君(06)・
吉田君(07)・岩本君(09)。
東大の方は松本(05)・東野(06)・市川(11)・中谷(11)と私(04)。
(カッコ内は入学年)なんか平均年齢の高いメンバーです。
- で、途中、松本が盤と駒を買ってきて、
それを受けて藤原さんが対抗戦の棋譜を2局ほど並べていました。
影での某君のすごく嫌そうな顔が印象的でした。
- 帰宅してからは将棋倶楽部24
の明治
−京大対抗戦を観戦。
鳥刺し恐るべし。
12月15日
- 囲碁界では藤沢秀行名誉棋聖が除名とのことですが…。
- ちょっと気になったので免状の値段を調べてみました。
将棋がここで囲碁が
ここ。
- 権威を売る商売としては、
軽々しくは買えないけれど全然手の届かない金額でもない、
ということでまあこんなものかという気もしますが。
- ちなみに、僕は自分の棋力は二、三段だと思っているんですが
(将棋世界や
週刊将棋
などの段位認定問題でなら四、五段を取れる自信はありますが)
今のところこの値段で免状を欲しいとは思いませんね。
まあ、年を取れば変わってくるのかもしれませんが…。
- そもそも、免状なんて実際に将棋を指す人に対してはほとんど意味ないですし。
- ちなみに、もし3分の1の値段だったら迷うところですね。
5分の1だったら多分買います。
12月18日
-
東大将棋部の研究会に参加。
今日は学生会館が大掃除中のため急遽駒場寮で開催です。
- 着いてみると、内装がピンクの部屋。
まあ僕は背景はあまり気にならないので個人的にはどうってことはありませんでしたが…。
- ただ、あまり長い時間の将棋は指せなかった
(同時に全員指せるほどのスペースがなかった)ということで、現役生の
王座戦にむけての調整にはちょっと物足りないかな、という気もしましたが。
- で、堀井
が会社のケーキを持ってきて(というか買ってきてというか)
くれたので一切れおいしくいただきました。
こういう本格的なケーキを食べたのは久しぶりです。
- なお、上川さん・伊藤さんもしばらく参加。楽しかったです。
- また、明治
の1年勢(藤井君、斉藤D君、上田君?)も来ていました。
藤井君にはほとんどの人がやられていた模様。
12月22日
- いよいよ
王座戦開幕。ですが、ちょっと暇がないので7年ぶりに現地には行かず。
残念です。
- で、昼頃に松本から速報が。
京大
が名大に3−4で敗れたそうで。どうしたんでしょうね。
- 結局、初日は
慶應(勝数15)・
立命(勝数19)・
東大(勝数16)が3連勝、
京大
が勝点2・勝数13で続くという展開。
- 勝数を見るに、立命は下馬評通りかなり強そうです。それにしても、
太田・神品・佐野(敬称略)といったところが控えとは贅沢なメンバーですな。
- ところで、
現地には行けなくとも各大学のページでいろいろ速報されていてかなり楽しめます。
いやあ、いい時代ですな。
- また、全体の情報としては立命館の
速報ページが素晴らしすぎます。
- というわけでオーダーを見た感想を少し。
- 優勝を狙う大学が上位(特に一番上)にレギュラーじゃない人を書いているのは、
個人的にはあまり好みじゃないんですが。
なんか気合負けしているというか、志が低いというか…。
- 実際、急所で当て馬を使った大学が優勝したことはほとんどないと思いますし。
- あと、東大のメンバー表も東大としてはかなり珍しいものですね。
過去、メンバー表の大将が真の大将でなかったのも、
メンバー表の十将以下がレギュラーだったのも、それぞれ過去に一回しかありませんし。
まあ今村には今村の考えがあるんだと思いますが。
- それから、東大のメンバー表に書かれている14人中6人が
麻布OB(レギュラーでは7人中2人)
というのも隔世の感があります。(昔は大学将棋部に入る人が少なかったので。)
12月23日
-
王座戦2日目。
- 昼頃、松本から電話。4回戦の
京大戦は現在3−3で、
室谷が残っているが敗勢とのこと。
- で、今年はダメか…と思っていたんですが、しばらくして松本から再び電話。
室谷大逆転勝ちで4−3勝ちとのこと。やりますな。
- 5回戦は東北大戦。
ここまでの戦い振りを見ると今年は少し力が落ちているのかもしれませんが、
夏の東日本大会では優勝していますし、要注意であることには変わりありません。
- ちなみにここから加納が到着して投入された模様。
そして結果は大三四と抜かれたものの4−3。
東北大相手に下位がしっかり勝つというのは珍しいですね。
- 6回戦は
広島大戦。7−0勝ち。ここまで松本は全勝。年の功ですか。
- 他では、京大が
立命・
慶應にも敗れて終了。結局東大・立命・慶應の3校が全勝で、
優勝の行方は最終日の3校直接対決の結果次第ということになりました。
- ただ、勝数の関係で三つ巴では立命圧倒的有利なので、東大としては
全部勝つしかありません。とにかくがんばってほしいものです。
- なお、立命は6人が全勝とのこと。さすがです。もっとも、
東大としてはこれで最終日油断してくれると助かるのですが…。
12月24日
-
王座戦3日目。
- 昼頃、松本から電話。7回戦の
立命館
戦は3−3から
下山
が勝って4−3勝ちだそうで。
- メンバーの人々には悪いけど結構意外でした。
当たりは
掲示板にありますが、下位ががんばってますね。
- この後、研究が忙しくなってあまりリアルタイムに
情報が聞けなくなったんですが…8回戦で
慶應に敗れて
東大の優勝は消滅。
優勝は最終戦の立命館との直接対決を制した慶應ということで。
慶應の方々おめでとうございます。
- しかし、東慶戦は石川が3−3から逆転負けだそうで。
3年前の王座戦の立命館戦・
早稲田戦といい、石川はこういう運命なんでしょうか。
12月25日
- 今日から
十傑戦・
学生女流名人戦。
- 初日の予選の結果は…天野啓吾氏(大阪市立大)予選落ちですか。結構波乱ですね。
- 下山
も予選落ち。残念。
12月26日
-
十傑戦・
学生女流名人戦2日目。本日で今年の学生将棋も終了。
- 十傑戦の決勝は
立命
対決になり、佐伯紘一氏(1年)が優勝。鰐渕氏(4年)はまたもや準優勝ですか。
- 佐伯氏は
東大
内では確かそれほど評価は高くなかったんですが、強いですな。
- ちなみに下山
はしっかり9・10位トーナメントで優勝。決勝で天野啓吾氏を破っていますし、
結構価値はあるのでは。
- 学生女流名人戦の方は
龍谷大
4年の亀岡奈保美さんが優勝。まあ妥当なところですかね。
12月30日
- 山本(H10修士)、そして年末で関東に戻ってきた高田(H11修士)
と朝から夜まで三麻。
- 勝負所でことごとく引き負け、結構負ける。だるい。
やっぱりもっと腕を磨かなきゃいかんか。
- さらに、プロ野球での賭けでの負け分(三麻の負け分より大きかった)
も徴収される。激だる。
- しかし雀荘で打っていて一番だるいのはタバコの煙ですな。
禁煙の雀荘とかあればいいんですが。まあ、杉の宿なんかは理想の環境に近いですけど。
- ちなみに、近くの卓に
明治
のOBの方々がいた模様。
高田の推測によると前日夜からずっと打っていたんじゃないかとのことです。
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