学生将棋日記(平成11年10月)
10月2日
- 将棋世界購入。
米長永世棋聖の「鷺宮通信」に、昔篠田さんが掲示板に書いていた「米長泰杯」
のことが書かれていました。
- 米長泰(聖馬)さん(秋田高専)には「銀杏の駒音」
にも毎号寄稿していただいていますが、今年は武田俊平君(秋田高専5年)
が東日本名人獲得ということでさぞや喜んでいることでしょう。
- あと、アマレン(日本アマチュア将棋連盟機関紙)も届いていました。
で、「読者の声」欄に「「最狂ワセダ」はとても勉強になります。
末永く連載して下さい。(松本博文)」というものが。大笑いでした。
- それから、第1回中部オール学生優勝・川合仁氏(
早大M1)だそうで。
まあ
東大にも今村(西日本学生対抗優勝)とか松本(九州オール学生優勝)
とかいますしね。
- ちなみに川合氏の名前を冠し、
くるくると並んで(くるくるは全国規模ですが)
現在関東学生棋界の一大勢力となっている川合研究会のホームページは
こちら。
10月3日
- 秋季関東個人戦2日目…なんですが、
起きたのが昼過ぎということで観戦は断念。
- で、夜
関東大学将棋広報科で結果速報を見てみると…なんというか、
フレッシュな顔ぶれですな。
10月6日
- 関東大学将棋広報科
に個人戦2日目の結果が載りましたので、軽く
東大勢絡みの感想などを。
- 松本(4年・1回戦細川氏(
早大4)●)、中谷(1年・1回戦藤井氏(
明治1)●)
…ついてませんな。
- 石川(4年・1回戦鈴木貴幸氏(日大3)○、2回戦工藤氏(早大2)●)…
石川らしいというかなんというか。
- 市川(1年)、小野(一橋大2年)…なんでわざわざ麻布勢同士で当たりますか。
10月7日
- 阪神タイガースの単独最下位が決定。だるすぎ。
- で、9月の初め、中日−巨人が4.5ゲーム、阪神−広島が3.5ゲーム差だった頃、
高田(今年東大修士修了)とそれぞれ最終的にどっちが上になるかという賭けをしていて、
中日・巨人の方は約4.5倍層で僕が巨人に乗り(かなり値切られた感じ)、
阪神・広島の方は3倍層で僕が阪神に乗った(かなり値切った感じ)わけですが、
両方とも負けということになりました。
- まあ中日・巨人の方はもし巨人が優勝してしまった場合のだるさを
まぎらわせるための保険なんでいいんですが、阪神・広島の方はねえ。
まあ3倍層と値切っていたのが救いですか。
- ちなみに、出てほしくない方の目にかけるというのは、
中学か高校のころ読んだ「ホーキング、宇宙を語る」でも推奨されていた賭け方です。
もっともその本に出てきた賭けはなにかを証明する発見があるか否かという
高尚なものでしたが。
10月8日
- 帰りの電車の中で小鍛冶君(
早大H8卒)に会いました。
なんか社会人って感じでした。
10月10日
-
関東個人戦3日目を観戦に将棋会館へ。といってもかなり遅かったので、
着いたのは下山が準決勝で投了した直後でした。
- というわけで控室でだるだると。結局
堀井
・松本と軽く食事してその後僕は大学へ。
なんかあまり意味のない1日でした。やっぱり朝から行かなきゃダメですな。
- 週刊将棋購入。
麻布OBの高田尚平五段の新連載開始。面白そうな題材です。
私もこれで序盤感覚を勉強するとしますか。
10月11日
- というわけで朝から
関東リーグ戦初日を観戦に
理科大へ。
まあ僕としても今季のリーグ戦を見られるのは今日だけですし…。
- 今季は
東大・日大・
早稲田・
明治・
慶應の上位5校に優勝の目があるということで、
初戦から明治−慶應という面白いカードが組まれています。
- で、その対戦の方は…なんか慶應の圧勝ペース。
結局明治は2つは勝ったものの馬上君・清水上君・
藤井君の三枚看板がすべて抜かれて慶應の勝ち。
- また、東大の方は初戦は一橋大と。
個人戦ベスト8の武士末氏が朝は囲碁の方のリーグ戦に行ったということで欠場、
ここまでリーグ戦20勝1敗という小野も下山に当たって、
うまくいけば完封もあるかと思いましたが…。
- まずリーグ戦デビューとなった渡辺(2年)が負け。
東大でデビュー戦で負けたのは平成7年春の浦田以来らしいですな。
数年前は黒星デビューの人も結構いたのでちょっと意外でした。
- まあでもチームの勝ちも決まり、他の対局も大体終わって、
残る市川も勝勢…というところで市川が二歩。僕は運悪く(良く?)
その瞬間を目撃してしまい、思わず頭を抱えてしまいました。
- しかし、東大の選手がリーグ戦で二歩を打ったのはいつ以来なんでしょうね。
僕の記憶にはちょっとないです。(打ってもらった記憶はありますが)
- ところで小野は2戦目の明治戦では勝ち。「今日は2つとも勝つつもりだった」
と豪語(?)していました。その意気で早慶日にも勝ってほしいものです。
- さて2回戦。東大の相手は
中大で、
加納が圧敗でリーグ戦9戦目で初敗北を喫したものの、
残りは全部勝って6−1。まあ無難な滑り出しですか。
- そして、注目の対決は早慶戦。総合的には慶應有利なんでしょうが、
ここは早稲田の底力に期待したいところです。
- しかし、早稲田も結構慶應を追い詰めたものの、結局4−3で慶應勝ち。
- このまま慶應に日大・東大と連破されると4回戦で大勢が決してしまうので、
来週は是非とも頑張ってほしいですな。
10月15日
- 箱根で2泊3日で行われるゲームプログラミングワークショップに参加。
- 英語の発表もいくつかあったんですが…。もっと英語の勉強をしなきゃいかんなあ。
- 夜はついたて将棋など。中学・高校時代はよくやったものですが、
大学に入ってからは全然やってないですねえ。
- まあ
東大将棋部は部室がないも同然なので、
意味なく集まることがなくて将棋以外の交流が少ないってのが一因ですか。
10月16日
- 今日も昼間はワークショップ、夜はついたて将棋など。
- ついたて将棋は結局3勝3敗。
…まああまり考えずにほとんど感覚で指しているので、こんなもんですか。
10月17日
- 今日の昼まででワークショップは終了。
今回は将棋については画期的な発表はなかったですが、いろいろと面白かったです。
- さて、本日は
関東リーグ戦2日目。
慶應が3回戦の日大戦、
4回戦の
東大戦と連勝するとほとんど優勝が決まってしまいますが…。
- 昼頃、会場にいると思われる東野に電話してみたものの通じず。
しかし結果が気になるので箱根から会場の駒澤大へ直行。
- で、会場には3時過ぎに到着。すぐにリーグ表を見ると…
- 慶應4連勝。…慶應以外の自力優勝が消滅していました。
- こうなったらあとはすべて勝って慶應がつまづくのを待つしかないんですが…。
成長著しい明治
に対し3−4負け。昭和61年春以来実に13年ぶりの敗戦です。
- これで明治も上位校(今年の場合は東日早明慶)との対戦を1敗で終え、
2位に大きく近付きました。(慶應・明治以外の自力2位消滅)
- こうなったら東大としては早く気持ちを切り替えて
選抜トーナメントに賭けるしかありませんな。
- 選抜に目を向け過ぎてリーグ戦をないがしろにするのも良くないですが、
薄い望みにあまりにこだわってその次に出遅れるのもあまり賢いとは言えませんので。
まあそこらへんはバランス良くやってほしいものです。
- ちなみに夜は堀井・松本・今村と軽く飲み。
今村はレギュラー選考リーグ実施を宣言。楽しみです。
- また、将棋倶楽部24
で慶應に団体戦を挑んでリベンジしようという話も盛り上がりました。
こちらも楽しみです。
10月18日
10月19日
- 将棋世界
ページの対局結果を見ると…上川さんはこれがプロ初勝利ですかね?
おめでとうございます。
- しかし、大庭夏−上川戦って…。千葉大−埼玉大ですか。
- 昼、学生部センターで沢田(3年)と2局。
両方とも中盤の入口で激見落ちが出て圧敗。ダメダメっす。
- 夜は24で1局。負け。
自分の寄せのスカさ・終盤の弱さを改めて思い知らされました。
10月20日
- 今日も24で1局…
のつもりが負けて熱かったのでもう1局。これも負けたのでさらにもう1局。
3局目でやっと勝って終了。いかんなあ。
10月21日
- 24で指した将棋を反省して、
何か将棋というゲームに対する理解が少し深まった気が。
いや、気のせいかもしれないんですが。
- ところで、昨日
慶應の掲示板に柳瀬君が「髪を切った広末は林隆弘君(
早大H11卒)
に似ている」と書いていて、
で結局その部分には何のツッコミも入らず流れていっているわけですが…。
- 僕も2、3年前意識が朦朧としている時に広末の写真を見て、
一瞬林君かと思ってしまったことがありまして。僕だけじゃなかったんですね。
良かったです。
-
麻布将棋部ホームページにようやく掲示板を設置。さてどうなりますか。
- 今日の24は途中で中断。
10月22日
- 正永(H9卒)、大野さん他将棋部関係者とバッティングセンター→飲み。
- バッティングセンターでは、
日頃の運動不足のため10球くらいで体がいろいろ痛くなりました。しかし、
うまく打てないのは悔しいので結局80球くらい打ちました。
もっとも最後の方は疲れてほとんど空振りでしたが。
- しかし何と言うか、ボールから目を離すのが早過ぎるんですな。
もっと練習しないと。
- で、その後は飲み。新鮮なメンバーで楽しかったです。
なお、同じ日、現役勢は内藤(H8入学)の送別会で、
予想通り渋谷で出くわしました。
- 飲み会終了後、品川で乗り換えをミスして家からの最寄り駅まで
たどりつくのが不可能に。こういう時、冷静なら研究室に戻るのですが、
この日は運動したい気分だったので長距離歩いて帰ることを決意。
- 結局、金沢文庫駅から2時間ほど歩いて家へ。
途中まで知らない道だったり、長いトンネルを抜けたりで結構楽しめました。
10月23日
10月24日
-
社会人団体リーグ戦最終日。
朝集まった東大パイナップルのメンバーは辛うじて7名。うーん。
- しかしメンバー集めに苦労しているところもわりと多いようで、
麻布は4人しかいませんでしたし、東北大は現役を呼んだそうですし。
- で、結果は事前に懸念された通り初戦はハマ公望に1−6、
2戦目も大将香山・副将浦田と非常手段に出たものの常笑会に1−6と惨敗。
- これで入換戦出場は絶望的に。正永が「チームに覇気が感じられない」
と怒っていましたが…まあ確かに。そういえば下山も先週同じように怒ってましたな。
- 目標を失ったチームをどうまとめるか、というのは昔から難しい問題ですが…。
阪神タイガースとかはずっとこんな感じなんでしょうな。
10月25日
10月30日
- 電通大でのゲーム情報学研究会に参加。
ゲーム研究業界についていろいろと面白い話が聞けました。
- まあ、ゲーム研究ってのは情報系学問の中の非主流である人工知能系の
さらに非主流であるわけですが、
そういう小さい分野だけにまとまりとか見通しとかはいいですね。
- さて、電通大まで行くついでということで行き帰りに学生会館に寄りました。
で、古新戦に向けての調整ということで沢田と1局指しましたが、またもや圧敗。
不安すぎる。
10月31日
-
古新戦・選抜トーナメント初日。私は三角(2年)・上原・鈴木琢光・中谷
(以上1年)と
麻布OBチームを結成。ただし、
琢光遅刻で人数が足りないので東野(M2)も入っています。
- なお、並び順は東野・上原・中谷・三角・琢光・香山。
私はなりふり構わず五将で全勝を狙っている、という話もありますが、
まあこのメンバーなら実力的にも妥当でしょう。
- さて、初戦は埼玉大と。私の将棋は相振り。相手に正しく指されたら終了、
という局面がいくつもあったのですが、見逃してくれたのでなんとか勝ち。
チームも全勝。
- ちなみに東野は感想戦で相手(2年)に熱弁をふるわれていました
(相手は一部で有名な人らしい)。後で東野が言うには
「なんだ、2年だったのか。OBだと思ってた。」
- なお、その人は僕の対戦相手が投了した時もいきなり
「このバカ」とか(対戦相手の人に)言ってきたので驚きました。
まあ確かに最終手は大ポカでしたがねえ…。
- さて、2戦目は…日大でしたか。こちらは東野が退いて琢光出場。
そして、相手は4人しかいなかったので私は不戦勝。ついてました。
チームもまたもや完封勝ち。
- なお、隣のブロックでは松本(4年)−川合(
早大
M1)戦ができていました。
で、川合氏は初手3六歩。顔をしかめて苦吟する松本。いや、面白かったです。
- この将棋は、松本が作戦負けっぽい感じでしたが、最後は勝ち。
しかしチームは2−3負け。さすが早稲田盤取りチームですな。
これからの結果如何では来週当たる可能性も大いにあるのでだるいところです。
- そして3戦目。麻布チームは
網仲氏率いる
慶應チームと全勝決戦。
- 私の相手は飯田君。相振りから乱戦になったものの勝ち。
とりあえず初日は全勝で切り抜けました。
- チームの方も琢光が柳瀬君に勝ったのが大きかったか3−2勝ち。
ブロック優勝に大きく近づきました。
- さて、選抜の方は東大は1回戦はシード。
2回戦はBI優勝の東洋大ですが、十傑戦代表の浅香氏を軽部が破って完封勝ち。
上々のスタートです。
- なお、他の2回戦は早稲田は問題なく完封勝ち。
明治−千葉、
日大−埼玉は上位校の明治・日大が
(当たりが悪かったりしてやや苦しんだようですが)勝ち。
来週の準決勝の組合せは東大−早稲田、明治−日大です。
- ちなみに明治−日大戦を個人的に予想すると、実力的には明治有利。
オーダー的にも、あまり日大にとって嬉しい当たりにはできなさそうなので、
総合して明治やや有利という感じです。
- ところで、この日の飲み会で「木村一基五段にすごく似てるよ。やばいよ」
と言われました。どういう意味なんでしょう。
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