学生棋界の手引(個人編・平成9年度春季版)



それでは、まず関東の強豪の紹介です。(敬称略)


現役編

石井 豊(東海大)

平成5年入学 福島・磐城高校出身
関東学生名人5回 3位2回 ベスト8 1回
学生名人戦4位   学生十傑戦3位2回 4位1回
全国オール学生選手権3位
アマ大会代表多数

 関東学生棋界に君臨する強豪。関東個人戦優勝5回・3連覇はいずれも 関東記録。未だ全国タイトルに縁がないのが不思議である。 なお、3位、4位が多いのを見てわかるように、準決勝の勝率がやや悪い。
 将棋の方は、何でも指すオールラウンドプレイヤー。踏み込みが非常に鋭い。

東野 徹男(東京大)

平成6年入学 兵庫・灘高校出身
関東個人戦 3位2回 4位2回
関東オール学生選手権3位
学生名人戦ベスト8 2回
朝日アマ名人戦東京代表

 全日本学生将棋連盟委員長・東大主将。自分に対しても他人に対しても 厳しく、「関東三恐」の一人として恐れられている(残りの二人は早大の 豊島君と慶大の関向君)。
 団体戦では9割近い勝率を誇るが、個人戦では準決勝に弱く(0−6)、 タイトル経験はない。東大には「主将は必ずタイトルを取る」という伝統が あり、自分が初めてそれを崩してしまうのではないかとおそれている… のかなあ。
 将棋は、基本的には矢倉・居飛穴党だが、たまに(特に早大の古土井君相手に) 四間飛車も指す。「常軌を逸してすさまじい(日大機関誌・櫻棋より)」粘りが 特徴で、彼に泣かされた男は数知れない。

久保本 晃夫(東京大)

平成6年入学 広島・広島工大附属広島高校出身
関東個人戦 準優勝3回   関東新人王
学生十傑戦優勝(学生王将)1回 6位1回
学生名人戦ベスト8
東日本学生名人2回
関東オール学生最強者戦3位
週刊将棋ジュニア選手権 高校生の部2連覇

 東大06三人のうちの一人(残りは東野、杉原)。広島人らしく、結構おおらか に見える。
 タイトルの多さが示すように、強い時はムチャクチャ強いが、それほどで もない人に負けることも結構多い。また、公式戦では東大キラーでもある (対東大12勝1敗)。なお、石井君(東海大)、林君(早大)と の対戦が非常に多い(対石井戦は2−4、対林戦は5−3かな?)。関東個人戦では ベスト8で林君に勝ち、決勝で石井君に負けるというパターンが多い。 (石井君に決勝で3連敗。)。もっとも、石井君への借りは昨年の十傑戦で 2連勝して返したようであるが。
 将棋は雁木と左美濃を得意とし、終盤で逆転することが多い。

杉原 徹(東京大)

平成6年入学 島根・松江南高校出身
関東個人戦 準優勝1回 3位2回 4位1回 ベスト8 2回
関東オール学生最強者戦優勝
関東準新人王
学生十傑戦5位1回 6位1回  学生名人戦ベスト8
アマ名人戦、アマ竜王戦島根県代表

 東大06三人のうちの一人。童顔で、「すぎぼう」(週刊将棋にも載った)と 呼ばれた時代も。
 個人戦では安定した成績を残すが、タイトルにはあまり縁がない。
 各地区の同世代の強豪と仲が良く、早咲誠和アマ名人(大分)、冨樫 尚寛君(名古屋大)、山田洋次君(立命館大)、三和秀樹君(京大)たちと 「早咲一門」を形成しているようである。
 将棋は正統派居飛車党だと思う。

堀井 淳之(東京大)

平成4年入学 千葉・県立船橋高校出身
全国オール学生選手権優勝
関東新人王
東日本大会個人戦4位

 東大将棋部前主将(平成6〜7年)、平成7年度全日本学生将棋連盟委員長。 1年生の時に関東新人王、全国オール学生選手権優勝と2冠を達成したが、その後は 個人戦では目立った活躍はなかった。そのかわり団体戦では安定した強さを見せた。 また、主将としても、堀井、立脇、久保本、杉原、東野の「五枚看板」を率い、 関東リーグ・王座戦では優勝を逃したのは平成7年春1回のみと言う東大将棋部の 黄金期をつくりあげた。
 部内でも他大でも人望が厚く、また平成7年秋には10kgの減量に成功して かっこよくなったと評判でもある。ただし学業の方はボロボロだが。
 将棋は、新人戦の頃は四間飛車党、全国オール学生優勝の頃は右玉・相振りを 愛用していたが、その後はオールラウンドプレイヤーとなり、平成6年の 王座戦では「七色の戦法」と称して9局すべて違う戦形の将棋を指して 全勝した。

林 隆弘(早稲田大)

平成7年入学 静岡・常葉学園橘高校出身
関東個人戦 優勝1回 準優勝1回 ベスト8 3回
学生名人戦優勝(学生名人)1回 準優勝1回
学生十傑戦 準優勝1回 5位1回
全国オール学生選手権優勝
東日本学生名人
高校選手権個人戦優勝(高校名人)
朝日アマ名人戦挑戦などアマ大会代表多数

 早大将棋部現主将。早大将棋部の体育会系体質は彼には合わないのでは と言われていたが、その厳しさもだんだん緩和されて来たのだろうか? 確かに、昔はレギュラーでも遅刻するとリーグ戦に出られなかったそうだが、 最近はそうでもなさそうな気もするし…。
 さて、彼はアマ大会では現在の学生棋界では最高の実績を持っており (名古屋大の蛭川君は最近は学生大会に出てこないので除外)、 学生大会でも、全国大会ではその実力を遺憾なく発揮している。 しかし、関東の大会では、個人戦では優勝は 未だ1回、団体戦でもたまに伏兵に敗れることがあって全勝1回と、それほど 強烈な印象はない。彼ほどになると関東の大会は気合いが入らないのだろうか。

細川 大市郎(早稲田大)

平成8年入学 徳島・城ノ内高校出身
関東個人戦 3位 1回 関東新人王
全国オール学生選手権3位 学生名人戦 ベスト16
高校選手権個人戦優勝(高校名人)
元関西奨励会1級

 早大将棋部のおそらくNo.2。入学当初はあまりふるわなかったが、最近は 大学将棋にも慣れてきたのかコンスタントに好成績を残している。
 ちなみに、早大将棋部機関誌「稲棋」によると、「序盤イヌ、中盤サル、 終盤オオカミ」らしい。また、「関東三茶髪」の一人という説もある (残りの二人は不明)。

古土井 聡(早稲田大)

平成6年入学 広島・修道高校出身
関東個人戦 4位1回 ベスト8 1回
東日本準名人

 早大将棋部前主将。早大06三人の一人(残りは安芸君、清水君)。 早大06三人は東大06三人とはやや力の差があると見られていたが(対戦成績も 東大12-2早大くらい)、彼は最近は東大06三人に追いついてきているように 思える。ただし、学生名人戦出場を賭けた一番を2回落としたり、東日本大会 個人戦決勝で敗れたりするなど、やや勝負弱いような気もするが。
 なお、北大将棋部に兄がおり(今年春大学院に進学したらしい)、昨年の 王座戦(早大、東大、立命館大が僅差で争った)では東大・立命館大に勝って 早大に負けるという成績で弟が主将を務める早大の優勝に大きく貢献した (一部では弟より貢献しているとの声もあった)。

河原 慶(慶応大)

平成7年入学 福岡・西南学院高校出身
関東個人戦 ベスト8 3回
学生名人 全国オール学生選手権準優勝
関東新人王 関東オール学生最強者戦準優勝
高校竜王

 慶応のエース格。昨年の全国オール学生決勝では早大の林君に敗れ 涙を飲んだ(?)が、今年の学生名人戦決勝で見事に雪辱した。
 大会にヒゲをボウボウに伸ばして現れたり、髪の一部を青く染めて現れたり と、なかなかワイルドな人でもある。

関向 邦人(慶応大)

平成6年入学 東京・桐朋高校出身
関東個人戦 ベスト8 1回
関東オール学生最強者戦 優勝1回 準優勝1回
高校選手権団体戦準優勝

 慶応将研(将棋研究会)前代表。河原君と並ぶ慶応のエース格。 外見が羽生四冠王に似ていると評判であり、一時は自分でも意識して羽生似の メガネをかけていたようである。
 彼は一見真面目な好青年であり、実際にそうなのであるが、早大の豊島君、 東大の東野と並んで「関東三恐」の一人とされている。普段は全然恐くないのだが、 聞くところによると、将棋や麻雀で負けた後など、切れた時は豊島君や 東野よりもはるかに恐いそうである。「慶応棋報」では「関東三恐筆頭」とも 書かれていた。


OB編

豊島 英(早稲田大)

平成5年入学 平成9年卒業 東京・荻窪高校出身
関東個人戦 ベスト8 3回
学生名人戦 3位1回 4位1回  学生十傑戦 8位1回
東日本大会個人戦 準優勝

 早大将棋部の一昨年の主将、全日本学生将棋連盟前委員長。「関東三恐」の 一人(ただし本人は「全然恐くないですよー」と主張していたが)。素人っぽい、 しかし力強い手つき(駒を親指と人さし指で挟んで持つ)から繰り出される、 一見無謀とも思われる(実際に無謀なことも多いらしい)力強い攻めは 「トヨ攻め」として恐れられ、必敗の将棋を逆転したことは数知れない。 なお、関東リーグ戦25連勝という記録も持つ。
 今年春からはリコーに入社し、リコー将棋部の新鋭として活躍している ようである。

斉藤 剛(明治大)

平成5年入学 平成9年卒業 千葉・県立千葉高校出身
関東オール学生最強者戦優勝
高校選手権個人戦準優勝

 明治の元エース。彼が明治に入学した頃、斉藤姓の人が既に二人いた(斉藤A、 斉藤Bと呼ばれていた)ため「斉藤C」と呼ばれ、それが関東中に定着して 斉藤Aさん、Bさん卒業後も「C君」「Cさん」と呼ばれることが多い。
 関東リーグ戦17(?)連勝という記録も持つ(しかし正永(東大)に負けて 止まるかね)。


女流編


(順次追加予定です。)
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