平成8年度秋季関東大学将棋



 大学野球、学生相撲などと同様に、将棋にも「大学将棋」というものが あります。毎年春と秋には、各地方で個人戦・団体戦が行われ、夏には 各地方の代表を集めた学生名人戦が、冬には同じく各地方の代表を集めた 十傑戦(学生王将戦)、そして団体戦の全国大会(通称王座戦)が行なわれます。

 大学将棋の団体戦は、1チーム7人で戦います。団体戦にはまた個人戦と 違った醍醐味があります。

 というわけで、今秋の関東リーグ戦の結果です。

A級 勝点勝数順位
早稲田大 -- 39
東京大 -- 30
慶應義塾大 -- 5.5 26.5
神奈川大 1.5 -- 17.5
明治大 -- 22
筑波大 -- 22
東京理科大 -- 19
千葉大 -- 20

  全勝者  林 隆弘(早稲田大2年)  清水 俊宏(早稲田大3年)

BI級昇級校:東京工業大、東海大

 さて、昨年(平成7年)までは東大・早大・慶大の三つ巴だった関東学生棋界ですが、 今年(平成8年)は、東・慶はレギュラーの半分以上が卒業・引退して戦力が低下し、 早大が戦力的に優位に立っています。

 それでも、春は東・慶もかなり頑張ったのですが(結局2位と3位)、 今秋は早大が着実に勝ち星をあげるのに対して、東・慶は直接対決 以前に勝点を落とし、最終戦の東早戦を待たずして早大の優勝が 決まりました。

 これにより、早大は2年連続13回目の王座戦出場を決めました。

 また、王座戦には関東から2校出られることになっていまして、 第二代表を決めるためにA級残留校と各級昇級校による「選抜トーナメント」 というものが行われます。これは現在進行中で、準決勝の組合せは 東大−明治大、慶応大−東工大、となっています。

 それから、それに先立って行われた個人戦の結果です。

 優勝  石井  豊(東海大4年) ベスト8 河原  慶(慶応大2年)
 準優勝 久保本晃夫(東京大3年)      林  隆弘(早稲田大2年)
 3位  東野 徹男(東京大3年)      中川 貴幸(青学大2年)
 4位  古土井 聡(早稲田大3年)     杉原  徹(東京大3年)
 石井君は2季連続4回目の優勝です。
 この個人戦とリーグ戦の結果により、十傑戦の関東代表は4位までの4人+ 早大の林君に決まりました。

 女流戦の結果は次の通りです。

 優勝  伊藤 瑞穂(慶応大2年)
 準優勝 馬場さやか(立教大2年)
 3位  上川 香織(埼玉大4年)
 4位  小西 千鶴(横浜市立大4年)
 伊藤さんは高校女流将棋の名門、長野の伊那北高校の出身で、入学以来 4季連続で優勝しています。なお、準優勝の馬場さんも伊那北高出身です。
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